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「ちょっと売るだけ」でも要注意!メルカリ副業と古物商許可の関係
「メルカリで不用品を片付けたら、思ったより売れるじゃん!」
──こんな体験をした方、多いのではないでしょうか。
最初は家に眠っていた服や小物を売るだけ。ところが、調子に乗って中古家電を買い取って売ったり、ブランド品を仕入れて転売したりすると、実はそこに「法律の壁」が立ちはだかります。
不用品処分と「副業販売」は違う扱い
- 不用品処分 … 自分や家族が使っていたモノを処分する → 許可不要
- 副業販売 … 売るために仕入れたモノを繰り返し販売する → 古物商許可が必要
つまり、売る動機が「家の整理」か「利益目的」かで扱いが変わるんです。
実際によくあるトラブル例
- 「最初はクローゼット整理のつもりだったのに、気づいたら週末は仕入れツアー状態」
- 「中古スマホを転売していたら、買い手から『許可番号は?』と聞かれて慌てた」
こうしたケース、行政書士としても相談が少なくありません。副業だから大丈夫、というわけではなく、むしろ副業だからこそ「知らなかった」では済まされないんです。
罰則は意外と重い
古物商許可を取らずに営業した場合、3年以下の懲役または100万円以下の罰金(古物営業法違反)にあたる可能性があります。もちろん、実際には「指導」や「注意」で済むケースも多いですが、繰り返せば立派な違反。副業のつもりが「前科付き」になってしまったら、割に合わないですよね。
古物商許可ってなに?メルカリユーザーが知っておくべき基礎知識
「古物商許可って聞いたことあるけど、正直ピンとこない…」
そんな方も多いと思います。実際、行政書士の事務所にも「そもそも古物商ってなんですか?」というご相談がよく寄せられます。
古物商許可とは?
簡単に言うと、中古品を仕入れて販売する人に必要な“営業ライセンス” です。
警察(正確には公安委員会)が発行し、全国共通で「古物営業法」によってルールが定められています。
許可が必要になる条件
- 他人から中古品を買い取って売る
- 海外から中古品を仕入れて売る
- 修理やリメイクしたうえで売る
つまり「新品を仕入れて売る」なら不要ですが、「中古」を扱うならほぼ必須と思っておいた方が安心です。
メルカリでよくある対象ジャンル
- 中古家電(炊飯器・掃除機・冷蔵庫など)
- 中古スマホ・タブレット
- ブランドバッグや時計
- 中古衣料やスニーカー
これらは「仕入れて売る」なら確実に許可が必要です。逆に、自分の古い服を売るだけなら不要。この線引きが意外とややこしいんですよね。
許可なしで続けるとどうなる?
- 購入者から「許可番号を教えて」と聞かれて答えられない
- フリマアプリ運営側からアカウント停止のリスク
- 最悪の場合、古物営業法違反で罰則
副業だから大丈夫、とはならず、むしろ「知らなかった」からこそリスクが高いのです。
なぜ制度が重視されるのか
ここには社会的な背景もあります。
- 盗品の流通を防ぐため(警察が把握しやすい仕組み)
- リユース・サステナブル社会の健全な発展(安心して中古品を循環させるため)
つまり、古物商許可は「取り締まりのため」だけでなく、「安心してリユースを広げるためのルール」でもあるんです。
市川市で古物商許可を取るなら?申請の流れをざっくり解説
「よし、古物商許可が必要なのは分かった。じゃあ実際にどうやって取るの?」
ここでつまずく方も多いんです。意外と手続きはシンプルですが、押さえておくべきポイントがあります。
申請先はどこ?
市川市で古物商許可を申請する場合、窓口は 千葉県公安委員会 です。
実際の手続きは、所在地を管轄する警察署生活安全課 で行います。
つまり「市川に住んでいる or 事務所がある」なら、市川警察署や行徳警察署が窓口になります。
自宅でも申請できる?
「副業でやりたいだけだから、自宅を事務所にしてもいいの?」
→ 結論:可能です。
ただし「事務所として最低限の形」が求められます。例えば、
- 商品や書類を保管する棚や書庫
- 家族の生活スペースとは区別できる机やスペース
- 書類を鍵付きで管理できる環境
つまり「リビングの片隅」でも、しっかり区切りがあればOK。警察は「管理できる体制」を見ています。
ネット専業でも大丈夫?
はい、可能です。
「事務所=ネットショップの拠点」と考えれば、自宅兼用でも十分。
ただし、アカウント情報や許可証に記載される住所は公開されるため、プライバシー面の覚悟は必要です。
申請に必要なもの
- 申請書一式(警察署で入手可/ダウンロード可)
- 住民票や身分証明書
- 誓約書(破産していない・犯罪歴がない等を確認)
- 事務所の使用権限を証明する書類(賃貸なら契約書など)
- 申請手数料 19,000円(全国一律)
どれくらい時間がかかる?
- 提出から許可証が出るまで 40日前後(土日祝日等を除く) が目安
- 警察が申請内容をチェックし、場合によっては現地確認あり
- 不備があるとさらに遅れるので、事前準備が大切です
市川市は都心へのアクセスが良く、中古家電やブランド品などの需要が大きいエリアです。そのぶん「ちょっとやってみよう」と副業に踏み出す人も多いですが、実は手続きでつまずいて諦めてしまうケースもよく見ます。
次章では、そうならないために 「申請前に押さえておきたい3つの準備」 を具体的に紹介していきます。
副業メルカリユーザーが失敗しないための3つの準備
「古物商許可って、書類出せばすぐもらえるんでしょ?」
──と思っている方、実はここでつまずく人が多いんです。
許可が下りないケースのほとんどは「事前準備不足」。市川市で副業として始めるなら、最低限この3つを押さえておきましょう。
1. 「売るもの」をはっきり決める
- 中古家電?
- ブランド品?
- 衣料やスニーカー?
扱う品目によって、申請時に記載する「取り扱い区分」が変わります。
「なんとなく中古品なら全部…」という申請は避けた方が無難。
警察から「実際に取り扱うものは何ですか?」と聞かれるので、あらかじめ想定しておきましょう。
2. 「事務所スペース」を整える
副業の場合、ほとんどは自宅を事務所にすると思います。
ここでのポイントは「生活空間と区別できる形」を作ること。
- 鍵付きのキャビネットや書庫を置く
- 机をひとつ「事務用」として区切る
- 商品とプライベートの荷物を混ぜない
場合によっては警察が現地確認に来るので、「ここが事務所です」と示せる状態にしておくと安心です。
3. 「必要書類」を漏れなくそろえる
申請に必要な代表的な書類は以下の通りです。
- 住民票
- 身分証明書(本籍入り)
- 誓約書(犯罪歴・破産歴がないことの確認)
- 賃貸契約書(自宅を事務所にする場合)
- 法人なら定款や登記事項証明書
どれか1つ欠けても受け付けてもらえません。特に副業の方は「住民票=本籍地入り」を取り忘れるパターンが多いので要注意です。
行政書士に依頼するメリット
「自分でやろうと思ったけど、書類でつまずいた」
「警察署に行く時間がない」
そんな声も少なくありません。
行政書士に依頼すれば、
- 書類を一式整えて提出までサポート
- 不備を防いでスムーズに申請
- 時間と手間を削減
副業の方は「本業の合間に動けない」という事情もあるので、専門家に頼るのも一つの手です。
まとめ ― 安心してメルカリ副業を始めるために
ここまで読んでいただき、
「え、メルカリ副業って思ったよりちゃんと準備が必要なんだ…」
と感じた方も多いかもしれません。
でも裏を返せば、古物商許可をきちんと取っておけば、堂々と副業を始められるということです。
メルカリ副業の追い風
- 円安で中古品需要が拡大
- リユース・サステナブルの流れで市場が成長中
- 市川市は都内に近く、中古家電やブランド品の流通が活発
つまり、始めるなら今がチャンス。
失敗しないためにやるべきこと
- 自分の販売スタイルに古物商許可が必要か確認する
- 必要なら早めに準備して申請する
- 書類や事務所環境に不安があれば、専門家に相談する
あなたの選択肢は2つ
- 自分で申請してみる派
- 時間はかかるけど、コストは抑えられる
- 手続きを学ぶ体験にもなる
- 専門家に任せる派
- 行政書士に依頼して時間を節約
- 不備ややり直しのリスクを回避
- 「本業や家事・育児に集中したい人」には特におすすめ
「せっかく副業を始めるなら、安心して長く続けたい」
そう思うなら、最初の一歩でつまずかないよう、早めに動くのがベストです。
あなたのリユースビジネスが、
ただの小遣い稼ぎではなく、環境にも財布にもやさしい「サステナブルな副業」になるように。