メルカリ規約改定で注目!副業でも必要な「古物商許可」とは?

メルカリ規約改定で注目!副業でも必要な「古物商許可」とは?

メルカリ規約改定で変わる副業環境

メルカリはフリマアプリ「メルカリ」の利用規約を改定すると発表しました。改定日は同年10月22日で、この日以降は個人アカウントを使った事業者の出品が禁止されます。これは「副業でちょっとメルカリを使っていた人」にとって、見逃せない大きなニュースです。

これまでは不用品の延長線上で、ちょっとした“せどり”や“継続的なハンドメイド販売”をしていても、実際には黙認されていた部分がありました。ところが今後は、こうした行為が「事業者取引」とみなされると、個人アカウントでは出品が禁止になります。

禁止対象は、新品・中古品の転売やせどり、ハンドメイド作品の継続販売などで、輸入品についても事業的な取引にあたる場合は個人アカウントでは出品できません。つまり「趣味の範囲を超えて反復継続して売る」行為はすべてアウトになる、というわけです。もちろん、自宅の押し入れに眠っている服や家電を「片付け目的」で出品することは従来どおり認められています。

ここで気になるのが、「どこまでが不用品で、どこからが事業者扱いなのか?」という線引きです。

特定商取引法のガイドラインでは、出品数や売上規模、取引の反復・継続性などを総合的に勘案して『事業者』かどうか判断されます。目安として『月200点以上』『売上100万円超』などが示されていますが、最終判断は個別の事情によって異なります。

市川や船橋、松戸といった地域でも、こうした「副業から一歩踏み出した利用者」は少なくありません。

「ちょっとお小遣い稼ぎのつもりだったのに、いつの間にか規約違反?」という不安を感じた方も多いはずです。実際、転売やリユースは人気の副業ジャンルであり、円安の影響もあって輸入品の売買に挑戦する人も増えています。

メルカリが規約を引き締めたのは、不正転売やトラブルを減らし、より健全なマーケットプレイスを維持するため。しかし副業で中古家電や小物を扱っている人にとっては、これからのビジネススタイルを考え直すタイミングが来たと言えるでしょう。

次の章では、「古物商許可とは何か」「どんな場合に必要なのか」を分かりやすく解説していきます。

古物商許可とは?必要になるケース

「メルカリ規約改定で副業にも影響が出るのは分かったけれど、じゃあ“古物商許可”ってそもそも何?」――多くの方が最初に抱く疑問です。古物商許可とは、警察署に申請して取得する「中古品を仕入れて販売する」ための免許のこと。中古家電やブランド品、中古車などを継続して扱う場合には、原則として必須になります。

古物商許可が必要になる主なケース

古物商許可が必要となるのは、たとえば次のような取引です。

  • リサイクルショップのように、中古品を買い取って販売する
  • 古本や中古家電を仕入れて店頭やネットで再販する
  • 中古車やブランド品を扱い、継続的に販売する

こうした行為は、法律上「古物営業」にあたり、許可なしに続けると無許可営業で処罰の対象になります。

古物商許可が不要なケース

一方で、許可が不要なケースもあります。

  • 自分が使っていた洋服やスマホを1点ずつ処分する
  • 家の整理や遺品整理で出てきた家具や雑貨を売る

こうした「一度きりの不用品販売」は古物営業には該当せず、古物商許可も不要です。

注意点・仕入れルートに制限がある

ここで重要なのが「仕入れのルール」です。
古物商許可を持っているからといって、どこからでも仕入れてよいわけではありません。

メルカリやヤフオクなどのフリマアプリやオークションでの仕入れは、法令で禁止されているわけではありませんが、相手の身元や商品ルートを確認しにくいため、古物営業法に基づく本人確認や記録義務を果たすのが現実的に難しいケースが多いです。そのため、実務上は避け、正規の古物市場や卸業者から仕入れるのが安全です。

出品者が事業者なのか個人なのかを確認できず、盗品流通の温床になる可能性があるためです。

そのため、中古品を取り扱う場合は、正規の卸業者や古物市場(オークション会場)から仕入れる必要があります。このあたりのルールを理解しておかないと、「許可を取ったのに仕入れ方が間違っていた」という事態になりかねません。

副業から事業へ移行するタイミング

市川や船橋、松戸といった地域でも、「不用品販売から小規模リユース事業へ踏み出したい」という相談は増えています。メルカリの新しい規約に照らしてみても、不用品販売の延長線から「副業ビジネス」に変わった瞬間に古物商許可が必要になると考えた方が安心です。

次の章では、この古物商許可を実際にどう取得するのか、手続きの流れや費用、必要書類について具体的に解説します。

古物商許可の取得方法と手続きの流れ

「古物商許可が必要だと分かっても、手続きが複雑そうで不安…」という方も多いと思います。ですが、流れを押さえて準備すれば、そこまで難しいものではありません。ここでは実際の取得方法を、ステップごとに整理してみましょう。

申請先は「営業所を管轄する警察署」

古物商許可は、都道府県公安委員会の管轄で、実際の受付窓口は営業所所在地を管轄する警察署の生活安全課です。
たとえば、市川市・船橋市・松戸市で事業を始めるなら、それぞれのエリアを管轄する警察署に申請することになります。地域によって担当部署の窓口対応に差があるので、事前に電話で確認しておくとスムーズです。

必要書類と提出物

申請には、次のような書類が必要です。

  • 古物商許可申請書(警察署で入手またはダウンロード可能)
  • 住民票、身分証明書(市役所で取得)
  • 誓約書(欠格事由に該当しないことを誓約)
  • 営業所の使用権限を証明する書類(賃貸契約書など)
  • 略歴書
  • 法人の場合は登記事項証明書

特に「営業所の使用権限」を証明できるかどうかは、申請の合否を左右する大きなポイントです。自宅を事務所として使う場合も、賃貸契約の条件に「事務所利用可」があるかチェックしておきましょう。

費用と期間の目安

申請手数料は全国一律で19,000円。提出後、通常は約40日程度で許可が下ります。ただし、書類不備や確認事項があればさらに時間がかかることもあります。副業で始めたい方も、「2か月程度は余裕を見ておく」と安心です。

許可取得後の注意点

許可が下りると「古物商許可証」が交付されます。営業を始める際には、営業所に「古物商プレート」を掲示する義務があります。さらに、取引ごとに相手の本人確認を行い、帳簿に記録する「取引記録義務」も守らなければなりません。

一歩踏み出す勇気を持とう

初めて聞くと大変そうに見えますが、準備を一つひとつ進めれば決してハードルは高くありません。市川や船橋、松戸で小規模リユースビジネスを始めたい方も、まずは警察署の生活安全課に問い合わせることから動き出せます。

次の章では、古物商許可を持つことで得られるメリットや、副業の広がりについてお話しします。

古物商許可を持つメリットと副業の広がり

「古物商許可って、取らなければいけないのは分かったけれど、メリットはあるの?」と感じる方も多いでしょう。実は、許可を持つことで副業や小規模ビジネスの可能性は一気に広がります。単なる規制対応にとどまらず、自分の活動を一段上のステージに押し上げる力があるのです。

信頼性が高まり、安心して販売できる

まず大きなメリットは「取引の信頼性」が増すことです。メルカリ規約改定により、継続的な販売は「事業者」扱いになりました。古物商許可を持っていることで、出品者としての信用が高まり、購入者からも安心感を持って取引してもらえます。特にブランド品や中古家電のように、偽物やトラブルが心配されやすいジャンルでは「許可を持っているかどうか」が購入判断に直結することも少なくありません。

メルカリShopsや他のECサービスに対応できる

さらに、副業を本格化させたい人にとっては「販路の拡大」が大きな利点です。今後は個人アカウントでの継続的な販売ができなくなるため、メルカリShopsなど事業者向けの仕組みに移行する必要があります。

このとき古物商許可を持っていれば、堂々と商品を並べることができ、規約違反を心配せず販売を継続できます。加えて、ヤフーショッピングや楽天市場など、他のECモールに展開する際にも「古物商許可番号」を記載できることで安心して出店が可能になります。

サステナブルな事業と社会的評価

もうひとつ見逃せないのが、社会的な評価です。中古品を再利用するリユースビジネスは、サステナブルや環境意識の高まりと相性が良い分野です。円安の影響で輸入品が高騰するなか、中古品やリユース品の需要はむしろ高まっています。「使えるものを次に活かす」という発想は、環境負荷を減らすだけでなく、消費者の共感を得やすいポイントでもあります。

地域に根ざした副業の形へ

市川や船橋、松戸といった地域でも、小規模ながら中古家電や中古車を取り扱う副業を始める人が増えています。古物商許可を持つことで、地域の消費者から「きちんとした事業者」として見てもらえ、信頼関係を築きやすくなります。単なる副業から、地域に役立つリユース事業へと成長していけるのです。

一歩先の副業スタイルを目指す

結局のところ、古物商許可を持つことは「副業を安定させるための保険」であると同時に、「成長のためのパスポート」でもあります。規約違反を気にしながらコソコソ出品するよりも、堂々と取引を広げていく方が、気持ちもずっと楽になります。

次の章では、これから副業を始めたい方が具体的に何を考え、どのように動けばよいのか、実践的なアドバイスを整理していきましょう。

これから副業を始める方への実用アドバイス

メルカリの規約改定をきっかけに、「そろそろ副業を本格的に始めたい」と考え始めた方も多いのではないでしょうか。ただ、いきなり古物商許可の申請をしようと思っても、何から始めていいのか分からないという声は少なくありません。ここでは、初心者の方が安心して一歩を踏み出せるように、実用的なステップを3つに整理しました。

1. 扱う商品ジャンルを決める

まず考えたいのは「どんな中古品を扱うか」です。
中古家電なのか、中古車なのか、あるいはブランド品や古本なのか。ジャンルによって必要な知識や資金、販売ルートが大きく変わります。リユース事業は広がりがありますが、最初は得意分野や興味のある分野から始めた方が続けやすいでしょう。

2. 販売チャネルと規模を整理する

次に、「どこで、どのくらい販売するか」を明確にしましょう。
メルカリShopsで小規模に始めるのか、あるいは将来的にヤフーショッピングや楽天市場に展開するのか。取引規模を見極めることで、在庫の持ち方や仕入れルートの確保方法も変わってきます。なお、古物商の仕入れはメルカリやヤフオクでは認められていないため、必ず正規の古物市場や業者を探しておくことが大切です。

3. 副業から「小さな事業」へ意識を切り替える

最後に大切なのは意識の転換です。不用品販売の延長ではなく、「事業」として責任を持って運営する姿勢が求められます。帳簿の記録や本人確認などの義務を守ることはもちろん、地域の消費者から信頼を得ることも重要です。市川や船橋、松戸といった地域では、小規模でも「古物商許可を持つ事業者」として活動することで、周囲からの信用を得やすくなります。

行動することで未来が開ける

古物商許可は、副業を制限するものではなく、むしろ可能性を広げるための「パスポート」です。サステナブルな社会に貢献しながら、自分の暮らしを豊かにするリユース事業。その第一歩を踏み出すかどうかは、あなた次第です。

「古物商許可を取りたい」「自分のケースで必要かどうか不安」という方は、まず最寄りの警察署に問い合わせてみましょう。さらに具体的なサポートが必要な場合は、行政書士に相談するのも安心です。